なぜ投資を始めるのか
- お金に関する考え方
学生時代からのお金のへの基本スタンスは、
「実家の近くで将来的に働くことができ、かつ、平均な安定給与を生涯稼げればいい。」
この2つのスタンスを基本軸に企業選びのポイントに重点を置いておりました。
1点目に関しましては、私は長男のため、いつか実家の近くで生活の基盤を作る必要性がありました。よって全国転勤ではなく、転勤に融通が効く企業を探しました。
2点目の考え方は特殊な例なのかもしれません。
私の実家は街の今でも小さな個人商店を営んでおります。従業員は父親ただひとりです。
父の事業は祖父から引き継いだもので、戦後かなり稼いでいたそうです。
当時、街は個人商店の集合体(=商店街)によって賑わっておりましたが、スーパーマーケットやデパートが台頭し、流通の荒波に揉まれ一気に力を失いました。
私が小学生高学年くらいから経営は赤字だと思いますが、それでも一時代を築いた祖父の遺産で家計は回っていました。
お金はあったほうとはお世辞にも言えないので、贅沢品は買ってもらえませんでしたが、生活に不自由することはありませんでした。
生活に不可欠な物は買い与えてもらえました。
ラーメン屋に外食に行ったら、ラーメンを頼まれ、チャーシューメンやチャーハン、唐揚げを頼んだことはありませんでした。そんな生活レベルです。
外食は経験させていただきましたが、外出前に昨日の残りを食べていました。
だから私には贅沢癖がありませんでした。いや、贅沢の仕方がよく分かりませんでした。
このような環境で幼少期を過ごした私にはサラリーマンというライフスライルに凄く憧れを感じたのです。
今私の勤めている会社は創業100年以上赤字になったこともありません。
当時の私には、経営の安定も大変魅力的な要素の一つでした。
「毎日決まった時間に会社に行き、毎日与えられた仕事(それは自分でスケジューリングをしていたとしでも)をし、毎日平均的な仕事を消化していけば、平均的な給与が貰える。」
頑張りによる所得の大幅な向上や節税効果による自営業のメリットも十分理解できますが、サラリーマンほど楽な職業はこの世の中に存在しないと思います。
実際、サラリーマンとして働いて、お金持ちのような贅沢は出来ませんが、日常生活に必要なものはある程度高価なものでも節約をすれば大体が手に入ります。
簡単に生涯所得を計算でき、すぐに将来設計を立てることができます。
所得の爆発力は全くないですが、それがサラリーマンの最大のメリットだと思います。
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サラリーマン投資家と出会う
東海地区の営業所に転勤してきた際のことです。上司にやけに羽振りのいい人がいました。
呑みに行くといつも奢ってくれます。それも毎回一晩に5万とかです。
最初は私が新しく転勤してきたので、呑みに連れて行ってくれているんだと思っていました。
しかし、だんだん私の中に疑問点が湧いてきます。
同じ会社の上司です。年齢、役職、月の数字、、、たとえ上司でも年収を推察することは容易です。
「どう考えてもおかしい・・・ この上司は毎月飲み会だけで月20万以上の現金を使っている・・・」
上司とも仲が良くなり、ある日、私はその上司に直球の質問をしました。
「なんでそんなにお金があるのですが?」
すると上司は平然とこう答えました。
「株で2億のキャッシュを稼いだから」
私はまた質問をしました。
「そんなにキャッシュと才能があるのであれば、なぜ専業にならないのですか?」
実際そうじゃないですか。2億のキャッシュとその能力があれば、株の専業トレーダーとしても十分やっていけるはずです。
その答えはこうでした。
「会社経営や株式投資はメリットは十分あるがリスクの塊でしかない、サラリーマンとして生活に必要なキャッシュを計算できるからこそ株式投資ができるんだ。リスクとメリットを正しくコントロールすることが大切なんだ。」
そうか、、、、私の理想郷はこのスタイルだと心が震えました。
それまで株式投資には全く興味がなかったのですが、その日を境に勉強をスタートさせました。
これが私と株式投資との出会いです。